誕生秘話

キキとガッチャンは卵から育てました
 

親は私達の不注意で4羽とも同時に死んでしまいました。まさか新しい電気ストーブから有毒ガスが発生するなんて思ってもいませんでしたので・・・・。今でも思い出したくない出来事です。
親鳥達がバタバタと倒れ、2つの巣箱の中に4個と5個の卵が残りました。
しばらく呆然としていましたが、愛する鳥たちの忘れ形見、何とかしてみようと、卵を集め電気座布団に乗せ、上からタオルと毛布を掛けました。
 
検卵し、有精卵と思われるものだけを残し、理科で使う棒温度計を電気座布団とタオルの間に入れ、温度管理をしました。乾燥を防ぐため3時間ごとに濡れたハンカチで卵を拭くと同時に卵を回しました。はかない望みではあるけれど、もし孵化したらどうやって育てれば良いのか不安で、ペットショップに尋ねたり、インターネットで調べたりしましたが、適切な回答は見つかりませんでした。
 
不安な中、翌日1つの卵から音がします。午後7時、卵の殻を中から割って、赤黒い雛が孵化しました。たった1日の違いで親鳥達が亡くなってしまうなんて、また、悲しく自己嫌悪に陥ってしまいました。でも、悲しんでいる暇はありません。他の卵をケアしながら、雛を育てなければなりません。
初めは何も分からず、ゆで卵の黄身・粟玉・小松菜・カルシウムを乳鉢ですりつぶし、お湯で練ったものを小さな耳掻きで与えてみました。なんと、食べてくれたのです。うれしくて、小躍りして喜びました。
その後、ラウディブッシュ社のフォーミュラー3という、雛・病鳥用のエサがあることを知り、すぐに切り替えました。
 
エサの問題は片づいても、これからが大変でした。昼も夜も、3時間ごとにエサを与え、卵を回し、ほとんど徹夜のようなものでした。卵が孵ってもエサやりは続きました。約一月、よく体力が続いたなと今でも感心します。
1週間で、残した卵は全て孵ったのですが、結局残ったのは3羽。そのうちの1羽(最初に孵化した子)は、初代ピッピですが、病気になってお星様になってしまいました。
そして現在は、最後に孵化したキキとガッチャンだけが残りました。

小鳥を卵から孵化させ育てる方の参考になればと思います。

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